まちのおとレポート

川崎駅近くの「メロディーココ」木村さんにインタビュー

赤ちゃんからシニア世代の方々が集う多世代の居場所「メロディーココ」を訪問してきました

JR川崎駅から徒歩10分程のハッピーロード商店街にあるコミュニティカフェ。お昼には生活クラブ生協の安心安全な食材を使ったランチが600円(2021年7月より700円)でいただけるほか、小学生の居場所として学習支援を行う「つばき学習会」、認知症の方のための「ひまわりカフェ」、ネットを踏まないように歩く「ふまねっと運動」、そしてさらには第3金曜日の夜は大人300円、子供100円で誰でも立ち寄れる「ココ食堂」を開催するなど、さまざまな活動を行っています。
先日2周年を迎えたメロディーココさんが目指しているのは、人のつながりを強めながら「おたがいさまのたすけあい」を広げ、顔の見える関係を作ること。
どのような想いで活動されているのか、理事長の木村満里子さんにお話しをうかがってきました。


※特定非営利活動法人ワーカーズ・コレクティブ メロディー 木村満里子さん

~始めたきっかけは?~

30年前から「生活リハビリクラブ戸手」が開所され、当時生活クラブ幸支部(現在は幸コモンズ)の支部委員長を務めていましたが、生活クラブの店舗であるデポーが閉店した跡地で、高齢化社会に向けての準備をしようと福祉活動を始めたのがきっかけです。生活クラブは必要なものを生み出していく組織。生活クラブの活動から福祉サービスにも関わろうと2002年に介護保険事業所「生活リハビリクラブ戸手」(現在は生活リハビリクラブ幸)の運営を開始しました。
その後、「もっと地域の中で様々な仕組みがあれば、介護保険を使わなくても済む人がいるのではないか?」と考え、デイサービスのお休みである第3金曜日を活用し、2007年から「メロディ~ほっとサロン」を開始。翌年2008年にはNPO法人を設立し、メロディー独自の活動として居場所を立ち上げました。
ただ、1か月に1回だけの開催なので、いつでも気軽に立ち寄ることができない。「ふらっと来られる場が作りたい!」と次第に想いが強くなり、2017年にW.Coメロディーが15周年を迎えた時、常設の居場所を作ろうとみんなで決めました。


※メロディーココの入り口


※店内の様子。手前がカフェ、奥が多目的スペース

~運営方法は?~

常設の居場所を作るため、当初2年間は36団体に声をかけ「協議テーブル」という会議を行いました。そこで多世代の居場所を作るための話し合いを重ねてきましたが、たまたま本体事業である生活リハビリクラブ幸の事業所の目の前に空き店舗が出たことが後押しとなって、「多世代の居場所メロディーココ」をオープンすることができました。現在は生活クラブの常務理事や地域包括支援センター、社会福祉協議会などが集まった「運営協議会」を開催し、地域の方に関わっていただいています。
最初は地域のボランティアを主体で運営していく予定でしたが、現在はメロディーメンバーが主体となり地域のボランティアも一緒に運営しています。また、協同労働というやり方で、みんなで出資し、みんなで経営に参加し、地域のことを考える人を生みだすというコンセプトで事業を運営しています。


※ランチを作るボランティアさん

~よかったことは?~

人のつながりが見えてきました。オープンした翌年にコロナの感染が拡大し、同じ事業所として高齢者対象の介護事業などを行っているため、メロディーココを開けていいのか迷いました。そこで最初の緊急事態宣言後3週間はお休みしましたが、その後常連さんたちからの「開けてほしい」というお声をいただき、感染予防対策を行い再開することにしました。それ以降は休んでいません。誰でも来られる居場所として場の運営を行っています。
お子さん連れの方が来るとホッとするし、近所の会計事務所の職員さんがランチを気に入って頻繁に来店いただき、そのせいもあってか所長さんから毎月寄付をいただけるような地域の事業所との関係づくりにもつながってきています。

~課題は?~

やはり資金面は課題です。本体事業の制度事業である介護事業で生み出す資金をベースに、社協や様々な団体の助成金なども活用させていただきカフェを維持しています。
また、メロディーココの運営ボランティアの多くは介護事業所で働いている人が活躍してくれています。しかし、現在はコロナの感染が懸念されるため、介護事業やデイサービスとココ食堂を両立することが難しく感じています。より多くの地域の方が担い手として関わっていただけるとうれしいなぁと思っています。

~地域のつながりでもっとこうなればいいなと思うことは?~

ここを拠点として、様々な思いを持っている人との出会いや気づきから、行動に移す仕組みができたらいいなと思っています。人のつながりを仕掛け的に行い、一緒に高めあっていけるといいですね。

■レポーターの編集後記■

取材後600円ランチをいただきましたが、その間も一人でふらっと来られる高齢の方や友達同士など、多くの方が来店されていました。赤ちゃん連れの3世代親子と笑い声を上げながら会話するスタッフの姿にほっこりさせられました。ベビーカーの赤ちゃんが小学生の居場所として活用し、いずれはボランティアとして活躍してくれる日がくるかもしれない、そんな雰囲気のある「多世代の居場所」でした。おいしいランチや珈琲を楽しみながら様々な年代の交流する心地よい空間を、今後も提供しつづけてくれることと思います。
長年に渡る木村さんの活動から、工夫と想いの詰まった居場所です。「誰かに会いたい」と思ったら、ぜひ行ってみてください。


※ランチのドライカレーとハンバーグ

 

インタビュー:2021年5月
・インタビュアー:齋藤保
・レポート:中村圭子

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法人名 特定非営利活動法人ワーカーズ・コレクティブメロディー
理事長 木村満里子
住所 〒212-0016 川崎市幸区南幸町2-4-2ビクセル川崎101
TEL&FAX 044-533-8308
E-mail wco-melody@guitar.ocn.ne.jp
URL http://wco-melody.com/
事業概要 ・生活支援サービス事業・川崎市産前・産後家庭支援ヘルパー派遣事業・多世代の居場所「メロディーココ」・生活クラブ生活協同組合受託事業

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