まちのおとレポート

つながりをつくる~まちづくり応援フォーラム~

11/23(水・祝)まちづくり応援フォーラム開催レポート

地域で活動されている8団体の方に活動を紹介していただき、コーディネーターの方をはじめ参加者も一緒になって交流する応援フォーラムを開催しました。

コーディネーターのご紹介

石井大一朗さん(国立大学法人宇都宮大学 地域デザイン科学部 准教授)

専門は、市民参加論、コミュニティ政策。
大学での教育研究活動の傍ら、まちづくり塾の企画・運営、空き家のコミュニティ活用を行うとともに、日光市、真岡市、那須塩原市において、若者の社会参加プロジェクトを多数実施。
地域活動のモットーは、「一人で見る夢は夢におわるけれど、3人いればはじめられる。5人いればなんでもできる。」
著著に「コミュニティマネジメント」など。

8団体のプレゼンタイム

(1)認定NPO法人おもしろ科学たんけん工房サイエンスカフェさいわい 代表:河野和子さん

2019年度幸市民館主催のエンパワーメント研修「大人のためのサイエンス工房」を終了した有志で発足したグループで、現在10名の会員で活動。実験や科学的な工作を通して科学の楽しさを感じ、「自発性・創造性」を大切にした「おもしろ科学実験」「手作り工作」等を通して、「考え発見するたのしさ」「創造することのおもしろさ」を地域で共有し、世代間交流、コミュニティづくりに寄与することを目的としている。科学に興味を持った中学生や高校生が育ってきており、地球温暖化や緑化活動の支援などに取り組んでいる。

(2)NPO法人幸まちづくり研究会 代表理事:千葉美佐子さん

川崎市と協働で、新川崎ふれあい公園に市民と育てた苗木86本を植樹してから11年。どんぐりが生る小さな森(都市の里山)へと発達した。

<これからのまちづくりのテーマ>
SDGS (持続可能な社会環境)への意識を高めて いくこと。大人も子どもも、心のストレスを和らげバランスをとって健康で生きていけること。
・親子「自然観察会」や専門家と共に行った「植物生態系調査」を基に、体験の森の植生環境や公園の緑地の役割など「見える化」する「自然・植物マップ仮称)」を作る
・そのリーフレット型マップを活用して、園庭のない保育園や遠出が困難な高齢者、障がいを抱える人たちに、自然とふれあい四季を感じられる「 体験の森 」を知ってもらう。
・学校と連携して、「環境体験学習の場」としての活用を働きかけていく
・家庭で作った生ごみ堆肥を持ち寄り“体験の森”の植物を育てよう!

(3)小倉商栄会 前会長:高橋正さん

町内会、商店街、市民が一緒に小倉のまちを盛り上げている地域。ふれあい朝市が有名で7年実施してきた。商店街の個店の数は減っており、チェーン店もなかなか出店してくれない状況ではあるが、使える地元の資源を使い、町内会もこども会や老人会とも連携して盛り上げている。

(4)ソーシャルデザインスタジオニアカリ 代表/デザイナー:岡田恵利子さん

昨年度よりデンマークで学んだ参加型デザインや共創の研究知見をベースに、デザインと写真の力で地域に根差した未来づくりを行っている。メーカーでのデザイン職の経験から、営利と非営利の隙間を埋める存在として活躍。子供向け、ジェンダー問題、親目線での教育を考える営みなどを、参加する・巻き込むことで私たちごと化し、持続する社会デザインを目指している。

(5)夢見ヶ崎プレーパークをつくる会 代表:阿部稔子さん

身近な場所に、「子どもたちが自然とふれあい、季節を感じながらのびのびと遊べる場があったらいいな。子供たちが遊びを通して、地域のいろいろな人(子どもや大人たち)と関われたらいいな。」という思いのお母さんたちが集まってできた会。2002年12月の発足以来、子育てしながら遊び場づくり、仲間づくりの活動をしてきた。活動を始めて20年となり、遊びに来ていた子供が大人になって活躍してくれたらすばらしい。

(6)特定非営利活動法人ワーカーズ・コレクティブメロディ 前理事:木村満里子さん

メロディーココは多世代の居場所として、赤ちゃんから若者、お年寄りまで多様な人たちが行き交う拠点となっている。「お互いさまのたすけあい」を拡げるため、多様なイベント、ココ食堂、つばき学習会などを実施。2022年10月1日には労働者協同組合法施行され、厚生労働省 労働者協同組合法のホームページに好事例として紹介されている。

(7)世研話 須摩修一さん

南相馬市とのつながりがあり、地域の方と一緒に被災地へ訪問するなど震災の現状をお伝えしている。また戦争体験者の声をお伝えする場を設けたり、多文化共生の活動を通じ対話の大切さを感じている。これらを若者に伝えていきたいし、幸区に還元する活動をしていきたい。

(8)幸市民館コミュニティ推進事業実行委員会 IDOBATA SPACE 委員長:斉藤岳志さん

幸市民館内にあるIDOBATA SPACEの活用を通して市民のやりたい事の実現や団体活動をサポートしている。企画書不要で誰もが簡単に始められるような仕組みをつくり、これまで900名以上の利用があった。試験的に始めたが連続講座や教室で使用してもらうなど思った以上に成果が出ている。今後も試行錯誤しながら取り組んでいきたい。

8団体による活動紹介はそれぞれ個性溢れる魅力的なものばかりで、とても見応えがありました。

また、参加者も聞くだけではもったいない!ということで、1団体それぞれに向けて応援メッセージを書いていただき、それを模造紙に貼って飾りました。皆さんからのメッセージが集まると、会場も一気に温かい雰囲気に。団体の方からは「参加者からの新たなアイデアや一緒にできること、紹介したい人など、色とりどりの応援メッセージが貼りだされた。ここから新たなつながりが生まれ、団他の活動の幅が広がっていくことを期待したい。」とのコメントをいただきました。

 

 

 

 

 

石井先生からの応援メッセージ~基調講演~

活動紹介の後にはコーディネーターの石井さんから活動のノウハウ、また幸区でも活用できるような他地区の事例などを教えていただき、とても充実した時間を過ごすことができました。

 

そしてフォーラムが終わった後も、参加者同士や団体者同士、また参加者と団体者の交流がとても活発に行われ、あちこちから笑いが聞こえてきました。参加していて、ここに新しいつながりができていたように思います。とても居心地の良い、温かい雰囲気でした。これから先、みなさまの活動やつながりがひろがっていくことが楽しみです*

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令和4年度まちづくり応援フォーラム
日時:2022年11月23日(水・祝)
場所:幸区役所4階会議室
詳細:https://saiwai-sdc.net/sdc/?p=947


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2022年12月 レポート:清水菜々子
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